行ってスラヴ叙事詩を見ました。
アール・ヌーヴォーの代名詞であるミュシャの、あの線がはっきりしていてデザイン性の高い作品も素敵だと思う。
でもスラヴ叙事詩には何にも代え難い説得力というか、この世になくてはならないものみたいな感じがある気がします。
とりあえず一枚一枚がとてつもなく大きい。迫力がすごい。その中にいくつもの物語を細密に描いていて、更に圧倒される。
私は、えー2枚目が好きだと思ったんですけど、タイトルがわからん。そのうち参考資料でもぺろーっと貼っときます。(たぶん貼らない)
その絵は大体が宗教と政治、外交って感じで後ろが描かれてあるんだけど、真ん中下の青年だけ、なんかアーティスティックなことやってて。その青年の肩にそっと手を置く芸術?の女神。その図が特に気になりました。なんでかなわかんないけど。
スラヴ叙事詩はざっくり言うとスラヴ民族の歴史を描いてる絵巻みたいな感じで、ほとんど宗教が絡む。こういうのを見ると、大学の頃ちゃんとキリスト教勉強しとけばよかったな〜と思うんだけど、大学の講義はなんか道徳みたいなもんだったからな…今はちょいちょいキリスト教の歴史とか本で読んでますが、他の宗教だとか、あとカトリックとプロテスタント、正教会だとか枝分かれしていくのがわかりにくい。
ただ、わからないなりにも、ミュシャが描いたスラヴ民族の歴史、ミュシャが生きた頃の世界、そして我々が生きる現代、争うことに関しては全く変わってないなあ、ということは感じました。
そういうものを描いて、自分の主張(平和?)を訴えるために、大きなキャンバスと緻密な描画で、説得力をだしているのかなと思ったり。
全ての絵にある物語ひとつひとつを追おうと思うと一日では到底終わらないと思う。お金と時間があれば、是非チェコに行ってゆっくり見たいです。
あとね、ミュシャって結構昔の人かと思ったら、割と最近の人だったんですね。
最期はナチスに捕らわれて身体を壊して……というのが、あのアール・ヌーヴォーの絵から想像できなかったので、驚きました。