たちばな

                   

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直近の過去二作品『色彩を持たない〜』と『1Q84』と比較すると、だいぶポジティブな終わり方だな、と思ったし、読みやすかった。そして、すぐに読み返そうという気になった。

本作品と、直近二作品ともに感じたのは、著者は女性の身体をどう考えてるんだ??ということ。
夢の中での性交渉が、現実の世界に影響を及ぼしている点で共通しているし…『1Q84』は、聖母マリアの受胎告知?と思ったけど…
上記に関しては、まあ、きっとそういう感じなんだろう…なんというか、この人にとって女性っていうのは、やくわからん生き物なんだろうな…みたいな… ただ、少女の描き方、というか役割がはっきり言ってキモい。『1Q84』だとふえり、本作だと秋川まりえ。全体的に読んでて面白いけど、彼女たちの性的な描写は読んでいて不快ではあった。
きっとこの辺りは、ファンの人が解説してくれてると思うので…探して読んでみようかな…
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喪失による悲しみや辛さにぶち当たったとき、他者に語るという方法は有効らしい。実際、私も友人に話したり、文章として書き起こすことで、その悲しみや辛さが軽減されることを実感したことはある。一方で、自分の気持ちを吐き出さずに癒す方法もあり、私は圧倒的にそちらをとることが多い。それは、物語に頼るという方法だ。 小説や映画、劇、歌の世界に入り込むことで、癒されることがある。助けられることがある。私の場合、『きらきらひかる』や『ノルウェイの森』、『RENT』、歌だと『LINK LINK』などがそれだ。なぜ癒されるのか、真面目に考えたことはないが、物語の中の別れとそれに対する感情が、自分の気持ちに寄り添ってくれているような気がするからなのかなと思っている。 カズオ・イシグロ『わたしを離さないで』も、喪失に寄り添ってくれるような、というより何かを失ったときに寄り添いたくなる作品なのかなと思った。特に、どうにもならない、凄まじい喪失に出会ったときに。 いや、でも、どうだろう。私は臓器提供のために生まれたわけではないので、登場人物に感情移入はできなかったが…しかし世の中の不条理とそれに対し何もできない無力感、絶望…それに真正面から向き合ったとき、登場人物の思いが少し理解できるだろうか…。 一縷の希望にかけ、真実が明らかになったとき、登場人物2人には「絶望」しかない、と思うんだけど、最後までそこまでの悲壮感がなかった。それは彼らに確実に終わりがあるからなのか。彼らが最初から、終わりを想定して行動していたからなのか。 人間はいつか終わるものだけど、私はそれを意識しながら生きてはいない。だからこそ喪失にあってしまうと、悲しみや苦しさが半端ではない。 臓器提供という、完全に他者のために生かされる、というのはどういうことなんだろう。常に終わりを見つめて過ごさなければいけない… こう思いを巡らせると、この作品は悲しみを癒してくれるような存在ではないのかもしれない。この作品に頼るようなことがないことを願う…。
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数ページ読んで「な、なんだこれはー?!?!?」と衝撃を受けた。
虫の描写が半端ない。床を這うサワサワした感じとか、固い背中にめり込んだりんごとか、身体をまわす動きとか。
訳がうまいのかもしれない。
ザムザの部屋に埃がたまっていく様子とか、背中にめり込んだりんごが腐って乾燥していく感じが、想像できてしまって、虫嫌いには読むことはできないかも。
家族にいい暮らしをさせたくて仕事を頑張ってきたのに、姿が虫に変わってからは、家族からひどい仕打ちを受けるザムザ…。むごい、と思うも、では自分の周りの人間が虫になったとき、今までどおり過ごせるか、と言われると…できる自信はない。(でも登場人物の誰にも感情移入できなかった)
そして自分がもし虫になったら、やはりザムザと同じようになってしまうんだろうな…とも思った。

テーマとしては、きっと重いんだと思う。でも全体的にどこかコミカルな感じがするし、最後の父母妹の描写は、爽快感…とは違うけど、カラッとした気分になった。

別に好きなシーンとか、感動とか全然ないんですけど、オールタイムベストに入るのでは……
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小難しい哲学書だと思い込んでいたけど、SFだった。
ただSFというと『星を継ぐもの』があまりにも面白く、読んでいて満足感が得られた作品だっただけに、本書は明確にハッピーエンドでない(というか、話の中の問題提起の回答がない)ため、「ちょ〜〜面白かった〜〜!」という爽快感がない。
そういった回答がない点では、哲学書に近いのか。
『ブレードランナー』の原作であることも初めて知った。観てみよう。
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・色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年/村上春樹
フィンランドの描写がベリーグッドです!(あまりにも適当すぎる感想)
ノルウェイの森に近いものを感じたが、ノルウェイの森のようにバッドエンドではなく(ノルウェイの森がバッドエンドという解釈を先日初めて見かけて、それはそれは衝撃的でした)、先が見えない終わり方で、読後感は特に悪くなかったです。主人公の気持ちに共感するところもなくは無いし、そういう、言葉にできない、他人とは分かち合えない寂しさや虚しさを描くのが村上春樹の魅力だと思うけど、多崎つくるに完全に「わかるわかる」になってしまうと、それは結構やばい。心療内科へ行こう、となる。でもこういう人、現実に少なく無いと思う。そして、これからどんどん増えるのだと思う。

・1Q84/村上春樹
やっと!やっと読んだ〜!いや、長い…読む前も、読んでる最中も、読み終わった後も…とにかく長い!というのが一番…あの厚さでハードカバー3冊だぜ?長いよ。
宗教団体の濃厚な描写?、追い詰められて行く主人公…教祖との邂逅…!ここまでは緊張感持って、ある種サスペンス?ミステリー読んでる感じだったんだけど、教祖が時計を宙に浮かせた時点で「??」となり、これは…やれやれ…みたいな気持ちになった。面白いことは、面白いんだけど。
最後に、二人で月が一つある世界に戻るの、すごく、なんか詩的な感じがして、好きですね。猫の住む街から出て行く二人。
結局何が言いたいのかよくわかんなかったんですけど、これが好きか嫌いか、受け入れられるか、られないか、で村上作品へアレルギーあるかどうかわかるんじゃないかな。いや私もそんなに読んだことないけど………


ちなみに読んでる最中の感想がこれ
【村上春樹の1Q84を読み進めているんだけど、すごく面白い。
やっと2巻までたどりついた。
青豆と天吾の世界は同じなのか、それともパラレルワールドなのか。青豆の世界には月が二つあって、天吾の世界の『空気さなぎ』にも月が二つある。でもそれは二人が同じ世界にいることにはならない。そして、さきがけとは、いったい何なのか。それがふかえりや世界に与えたものは何なのか。
村上春樹の書く話には、結末はあるけど、真実が明らかにされないことが往往にしてある。(真実とは何かというのは、また別の話だ)
1Q84もきっと、そうなんだろうけど、それはもう心の準備はできてるので…でもどう終わるのか楽しみ。

読んでいると「宗教とはなんなのか?!?!」と疑問がわいてくる。実は今年の春ぐらいから抱いていた疑問なんだけど。(疑問というより、興味?)
『巨人たちの星』というSF小説に、宗教に対するある表現がでてきて(説明するのが面倒いので割愛。今度まとめたい)、それから「じゃあ、宗教って、結局は科学の進歩によって損する人たちの道具?!」】
・恋しくて/村上春樹
面白いよ!訳って最初読みにくいんですよね…なんか世界観が掴みづらいというか…その舞台になっている土地の文化がわからないと……これも例に漏れずって感じですけど、読み返すと忘れてるところあって、新たな発見があって良いですね

村上春樹しか読んでないじゃんという感じだけど、そうでもないですよ。とりあえず今回は村上春樹だけ。騎士団長殺しはやく文庫になれ〜
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ひっさびさに、めっちゃくちゃ面白い本に出会ってしまった!
久しく感じていなかった、本を読んでるときのワクワクドキドキがすごい!
え〜すごい面白い……

Check this out: 星を継ぐもの (創元SF文庫) 東京創元社 https://www.amazon.co.jp/dp/448866301X/ref=cm_sw_r_sms_awdb_Jlk.yb6K27NT5
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学生の時、やはり暇なので、今よりもずっと多くの時間を読書に費やしていた。
一体何冊読んだのか?ブログに感想を書いてはいたけど、多分読んだもの全てを記録してはいないと思う。

そのたくさん読んだものの中でも、ずっと好きで今でもよく手に取るもの、タイトルだけ覚えているもの、読んだことさえも記憶にないもの。江國香織の『きらきらひかる』なんかは短いし薄くて軽いので通勤にもぴったり。一番読む返している本だと思う。あと作家買いしていた伊坂幸太郎。今でも買ってる。けど、積ん読してるものや、漏れがあるなあ…でもやっぱり今でも好きです。

ただ、今回は好きな小説の話ではなく、逆の意味で印象に残った小説を読もう!という話。というか、企画?決心?

まず一回目はこれです。

ナラタージュ http://www.amazon.co.jp/dp/404873590X/ref=cm_sw_r_tw_n_awdl_CTIKxbJ0HQR13

はい。
ちょうど10年前に読んでいて、その時の記事も残ってる。

ナラタージュ*島本 理生 http://samurai-girl.jugem.jp/?eid=145

すっげえキレてる…(爆笑

記憶にも残ってるんだけど、とにかく今まで読んだ小説でこんなに怒りを覚えたのは初めてだったな〜内容はあんま覚えてない。程度の記憶。

さ〜て、10年後の今読むとどうなるんですかね?!キレないで読了できるかな

とりあえず、文庫版を買ってきたので、頑張って読むぞ。
もう400ページあるってだけでげんなりしてますけど…

感想は読んでから書きます。
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三浦しをん『政と源』

久し振りに一般文芸小説を読んだ気がするけど、もう思うところあったり幸せが嬉しかったりで大号泣しながら読みました。

73歳老人男性二人と二人の周辺の人々を描いた作品。適当なところもあるけど人好きのするつまみ簪職人の源さんと、元銀行マンで仕事人間だったから家族と没交渉でプライドが高い政さんの死に際かもしれないけど日常生活のお話。
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娚の一生 4 結婚 (フラワーコミックス)
娚の一生 4 結婚 (フラワーコミックス)

相変わらずときめかされました…ときめきが過ぎて心がえぐられるレベルでした。醇せんせい…
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AVライター雨宮まみさんの学生時代から30代の今までを綴った自伝です。
「人には言ったことないけど、このコンプレックスめっちゃ分かる!!!」と思ったり、「この作者ぶっとんでんな…」と感じたり。「女性であること」にコンプレックスまみれなのですが、自分のもやもやを言語化して分析してくれてちょっとすっきりしました。
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