たちばな

                   

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今更、「おおかみこどもの雨と雪」を観た。美しいし感動するけど、それ以上にとやつくお話でもあった。事前に懐疑的な声も読んでたからかもしれないけど、美しすぎてあまりにもファンタジーだった。雨と雪の母である、花という人物の素晴らしさが。

続きより、ネタバレを含みます。
人間関係の狭さ、出産・子育てのファンタジーさ、そしてお金の流れ。

花には本当に友達がいなくて、事情がある男性と付き合ってることも、事情があって自宅出産することも、夫が亡くなってシングルマザーであることも、アパートを追い出されてしまうことも、誰にも相談できずにいる。(日本ってひどい国だなとも思った)

そんな環境で、秘密を抱えながら出産・子育てを一人でやりきってるのが凄すぎる。でも、普通なら気がおかしくなったり、身体壊したり、するんじゃないのかな? そんな描写はなく、子どもに手をあげることもなく、ただただ健気に母親をやっている。初心者でインハイ1位ゴールした某自転車漫画の主人公並みに超人だよ。彼ですらチームの協力があってゴールしてたのに…。

あと野暮かもしれないけど、沢山貯金がありそうな夫ではなかったけど、そんなに働かずに暮らせるものなの? 子どもが5歳くらいになって働き出すけど、高校生のバイト以下の給料で子ども2人も育てられるの? 寡婦補助制度とかでやれるのかな。子育てに集中できる環境になってたけど、現実的には思えなかった。

この3点から、あまりにも美しすぎてファンタジーにしか見えなかった。

花には、よき「女性」、よき「母」である以外のキャラクターがなかったように思う。そういう人もいるのかもしれないけど、私だったらこれまで20数年間個人として生きてきて、突然母という役割だけで暮らせない。子どもができても個人としてのストレスや欲望はなくならないと思う。この映画を作った人の周りには、私みたいな女性はいなかったのかな。あまりにも現実が見えてないような気がした。花の健気な努力と営みには心底尊敬するから貶すつもりは毛頭ないけど、花が素晴らしいってことを言ってても、現実はどうしようもないんだろうな、とも思った。だから、この映画については手放しに美しかった!素晴らしい!とは言えなくて、もやつきが残った。

参考:全面肯定はしないけど、観る前に読んでた記事。

『バケモノの子』『おおかみこどもの雨と雪』『サマーウォーズ』細田守作品における女性ヒロインと家父長制 - messy|メッシー http://mess-y.com/archives/21407
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