たちばな

                   

一定期間更新がないため広告を表示しています

- / - / -
生まれ育った家を手放すってどういう感じなんだろう。

祖父母の家が売りに出されたので、もう帰省するということが無くなってしまった。

夕飯を食べ終わったら必ず掃除機をかけて、テレビを見ながら敷き布団を敷いたり、冬は雪だるまを作ったり、家と塀の隙間を通って遊んだり、近くのスーパーまで夕飯の買い物に行ったり。
お尻をつけて降りないと落ちそうで怖い急な階段、石油ストーブ、台所と居間を結ぶ扉、湯船と洗い場の段差が意外にあるお風呂。
家を手放すってどういう気持ちになるかわからない。だけど、帰る場所が無くなるのは寂しい。
夏休みに何時間もかけてやってきて、「ばぁば帰ってきたよー」って言ってくぐった玄関をもうくぐれないことは寂しい。そして何より「よく来たね」って出迎えてくれる人がいないのが一番寂しい。

いずれ私も実家を離れるときが来るだろう。家を手放すときも来るんだろう。想像するだけでとても寂しいんだけど、それに堪えるのが大人なのかな。私は堪えられる大人になれるのかな。

今だって、学生時代を手放すのが寂しいのに。
meぼやき / comments(0) / -
/ 1/1 /